人間関係が苦手!辛い工場勤務を経て介護職になった50代専業主婦の話

死ぬまで勉強と言われますが、中高年で新しいことに挑戦するのは勇気が要りますよね?

特に転職では、これまで居心地の良かった環境や人間関係が全く未知・ゼロ状態にリセットされるので不安も募ります。

それが、未経験の職種に挑むときには…、この不安を誰かと共有したいそんな気持になってしまいます。

岡本さんは離婚をキッカケに外に働きに出ることになりましたが、いろんな不運を乗り越え介護の世界へ飛び込みました。

彼女はいかにして介護職になったのか見て行きましょう。

目次

専業主婦が介護職を目指したキッカケは夫との離婚

初めまして、私は50歳で介護士を始めた岡本といいます。

介護付き有料老人ホームに入職して8年目、現在57歳、孫が3人いるおばあちゃんですが、まだまだ元気一杯です。

前職は派遣社員で、ハウスメーカーでプレハブの部材を作っていました。

私は41歳の時に訳あって離婚をしています。

シングルマザーとして子供を育てていかなければならなくなったのですが、その時は物流センターで派遣社員としてフルタイムで働くしかありません。

ところが、49歳の時に派遣先の都合で雇い止めになってしまいました。

まだ高校生の子供がいたので、流石にこれは焦りましたね。

ハローワークや新聞の折込チラシで求人を探し、運よく、また派遣社員として今度はハウスメーカーのプレハブ部材の組み立ての仕事をすることになりました。

私は昔から人付き合いが苦手だったので、それまでも人と接さなくてもいい仕事を選んできました。

ハウスメーカーの仕事を始めてみると、グラスウールという断熱材を扱うために体中がチクチクするし、タッカーという大きいホッチキスのような道具で、部材を柱に打ち付ける作業があり、3か月もすると指先が常にしびれている状態になってしまいました。

いくら人と接さなくていいといっても、これでは健康が害されてしまうと危機を感じ、4カ月で退職。

過酷なプレハブ住宅の仕事でいいことはありませんでしたが、そこで一緒に働いていた60代の女性から「介護の仕事を始めるのでプレハブの仕事を辞める」って情報を耳にすることができたのです。

いわばこれが私と介護のお仕事を繋いだキッカケなんです。

「辞めた翌日からすぐに来てほしい」と言われたそうで、他の人も「介護の仕事はどこでも人手不足なのね」と話していました。

そんな会話が頭に残っていたのでしょう。

体調を悪くして仕事を辞めてしまった私は、50歳目前でしたし、60代でも仕事に就けるのなら、私にもチャンスがあるかも知れないと考えました。

介護なんて、ご老人に薬をあげたり日常生活のお世話をすればいいんでしょ?自分の老いた親にするようなものじゃない。と軽く考えヘルパー2級講座を受ける事にしたのでした。

専業主婦が介護職になるにあたり心配したのは人間関係

私は、昔から引っ込み思案で人と接するのが不得意だったので、介護という人と接する職業をやっていけるのか?が一番の心配事でしたね。

過去に仕事をしてきた業種とはまったくの別世界です。

もちろん大体の職業は上司も同僚もお客様もいて、まったく人と接さなくていい仕事はありませんが、他の職員と協力してやらなければならない業務も沢山あるし、介護する相手はお客様です。

そうなると、言葉遣いにも気を使いますよね?

入居者様のご家族も度々来園されるので、なお一層敬語を使えるようにしなくてはいけません。

ヘルパー2級の講座の中で特別養護老人ホームに実習に行った時は、食事介助と入浴介助の見学をしました。

その特養には何十人もの高齢者が入居されていたのですが、入浴介助には圧倒されましたね。

聞いてはいましたが、まさにベルトコンベア式です。

頭を洗う職員、体を洗う職員、浴槽に入れる職員、ドライヤーで整容する職員と、分業して限られた時間の中で20人位を次々と入浴させていく様を見て、「こんな世界があるんだー」と驚いてたと同時に、「自分にこんな仕事が出来るのかな」と不安になったことを今でもハッキリ覚えています。

介護職員は、戦いのような業務を日々こなしているので、精神的にたくましい人が多い気がします。

「邪魔だからあっちで見てて」と言われ傷ついたこともありました。

他の日には、車イスに乗ったまま便失禁をしてしまった利用者様がいて、そこの職員は「汚いでしょ!」と怒って、イライラしながら後始末。

その職員は、入職して3年ということでしたが、まだ若い職員なのか「だいぶストレスが溜まっているな。介護の仕事って、ストレスが溜まるほど大変なんだな」と、自分の不安もありましたが、その職員のことも心配になってしまいました。

専業主婦は折り込みチラシを活用して介護の職を探した

私が仕事を探すために利用した手段は、主に新聞の折込チラシ求人。

新聞を取っていましたし、私にとって折込チラシは身近なもの。

職探しと聞いて真っ先に思い浮かんだぐらいですから、みなさんも馴染みがあるのではないでしょうか?

最近の探し方はどうでしょうか?インターネットの転職サイトがたくさんありますよね。

医療職や介護職に特化したサイトもあるので、利用されている方も多いのではないでしょうか?

私は、ヘルパー2級の資格は持っていても、実地はまったくの未経験だったので、どんな就職先を選んだらいいのかすごく悩みましたね

ただ、実習で訪問介護や施設介護に行った経験はありました。

訪問介護は自分の性格に合わないと考えたのは、個人のお宅を訪問し、ほとんどの場合1対1で接しなければなりません、さすがに選ぶには少し勇気が足りませんでした。

何か問題が起きた時には責任を負えないじゃないですか?

複数のお宅を受け持って、お昼は事務所に戻って、途中のトイレは公共施設で済ませて、忙しいのが好きな人や機敏な行動の出来る人にはいいかもしれませんね。

お給料の額や年間の公休日数も大切な選択基準でしたね。

結局私は、特別養護老人ホームと介護付き有料老人ホームの2つに絞り、実際に現地に見に行き、家から近い方の介護付き有料老人ホームを選びました。

面接を受けたのは、ここだけです。

通勤するには家から近い方が圧倒的にいいですよ。

通勤時に何かアクシデントがあった場合、代替え方法があると安心ですね。

車通勤だったら、その他にバスを乗り継いで行けるとか、時間はかかるけど自転車で行ける範囲とか、遠回りでも電車でも行けるとか。

異常気象で大雪が降ったり、大地震が起きるとも限りません。

介護する相手は、異常気象だろうと地震が起きようと、介護の手を待っているのですから。

自分を偽ってアピールすると後々しんどくなるので注意

面接官は施設長と主任、主任代行、そして福祉法人内のトップの方の4人でした。

まさか、こんなに大人数に囲まれて面接するなんて思ってもみません。

すっごく緊張したのを覚えています。

私の場合、介護未経験ということで「介護の世界に対して、どんなことを感じていますか?」と聞かれました。

私は正直に「こんな世界があったなんて、知りませんでした。びっくりしています」と答えました。

トップの方は、笑顔を浮かべていますが、今考えると苦笑いだったかもしれません。

たくさんの介助を必要としている人たちがいるのに、それに気が付かないでいたなんて。

素直に受け答えしたのが幸いしたのか、私がシングルマザーだと知ると、トップの方から「採用するかどうか、早く返事してあげないとね」と言って下さいました。

そして、ヘルパー2級の講習を修了して程なく就職が決定。

今思い出しても感謝しかありません。

他には、「レクリエーションの時にあなただったら何をしますか?」という質問もあり、何か出来るか思いつかず適当に「折り紙や広告をちぎって、一緒にちぎり絵を作ります」と答えましたが、この発言は特に評価されなかった気がします。

自分は介護職を、熱意をもって臨むつもりとアピールするのもいいですが、自分を偽ってプッシュしすぎるのも良くないかもしれませんね。

面接官は介護の大先輩なので、未経験者ゆえの物の知らなさや勘違いに、すぐに気が付くことでしょう。

ただ、面接時の礼儀正しさ、笑顔、明るい雰囲気は大事です、介護の仕事は他の職員と協力し合って行うものなので、協調性をアピールするのはいいと思いますよ。

辛い工場勤務を経て介護職になった50代専業主婦まとめ

管理人
最後に要点をまとめておきます。
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