今日もいろんな事情を抱えた未経験者が介護施設の門を叩きますが、彼ら彼女らが介護に興味を持ったキッカケは様々。
正直なところ私自身、介護のお仕事には一切興味がないどころか、自分には全く関係のない世界と思っていましたね。
目次
福祉系大学から介護施設に就職したキッカケは祖父
初めまして。
現在は京都市にある特別養護老人ホームで、生活相談員をしている35歳男性でほっしーと申します。
前職といっても、大学卒業と同時に介護業界に就職したので前職は大学生になります。
ここでは転職というよりも、就職活動をしている時の体験談を書かせていただきます。
生活相談員をするまでは、介護職員で入職し、その後、同施設にあるヘルパーステーションの責任者、デイサービスの責任者へ経て、特養の生活相談員になりました。
就職活動の話の前に、まずは大学入学試験の話をさせてください。
高校時代、大学入試の時に私は特に将来の展望もなく、何となく経済学部のある大学をいくつか受験。
しかし、入試の結果はというと、ことごとく落ちていました。
私はおじいちゃん子だったのですが、大学受験を落ちていた頃、同居していたおじいちゃんが癌でで倒れてしまいます。
一時は回復をしたのですが、その後も入退院を繰り返す日々。
その中で、必然的に自宅でお風呂に入れてあげたり、食事の準備をしたり、介護をするようになりましたが、その頃の私は介護の知識なんてありません。
そんな日々を繰り返す中で、介護業界に興味が湧いてきて、福祉系の大学を受験することになり見事合格。
そして私は晴れて大学に入学し、4年間福祉について学びました。
ただ、4年間福祉について学びはしていましたが、在学中におじいちゃんは亡くなり、おじいちゃんの介護をしている時に興味を持ち、その道に進もうとしていたのに、どこか目標を失ったかのような感じで、介護職を目指していたのにも関わらず、卒業後どうすればよいのか迷いが生じていました。
本当に介護職がしたいのか?と思ったり、業務内容も分からないのに、相談員ていう響きがカッコイイなと、相談員をしようかな?とか…。
自分の中で定まってはいませんでしたが、ある時自分の父親とおじいちゃんの話をすることがあり、その時にやはり自分は介護職を目指そうと決心したのが、キッカケとなっています。
福祉系大学から介護施設に就職するとき心配したこと
私の場合、自宅で介護を経験していたので、入学当時から特に不安や心配なことはありません。
今から思うと、自分の小さな頃から住んでいた環境もあり、周りには高齢者の方もいて、実際にはその方々介護したわけでもなく、ただ一緒に遊んだりしたことしかありませんが、介護という環境に変な先入観や苦手意識がなかったのかもしれません。
大学で学んでいく中で現場実習が1か月間あり、そこで初めて、身内ではなく介護を必要とする方に接した私。
そこから私の中に不安という感情が芽生え始めます。
実習では特養とデイサービスを経験、2か所ともコミュニケーションが主な過ごし方だったのですが、同じコミュニケーションでも特養とデイサービスではまるっきり異なります。
例えば、特養ではお話をして下さる方ご利用者もおられますが、寝たきりの方もおられます。
お話をして下さる方はまだ、自分の思い描く範囲内での光景でしたが、寝たきりの方については未知の世界だったので、どのようにコミュニケーションと取ったらいいのか、すごく悩みましたね。
そんな時、働いている職員さんから、「寝たきりの人でもちゃんと聞こえているから色んな事を話してみて」とアドバイス。
そこで私は、その日の天気やニュースになっていることを一生懸命自分なりに話しかけました。
するとどうでしょう、その方の表情が少し変わっていき、めちゃくちゃ嬉しかったのを今でも覚えています。
逆にデイサービスのご利用者はご自身で自分のことができ、認知症もあまりない方が多かったので、どのように話したら気分を害さないか、話が盛り上がるのか、職員さんはあんないうまく話しているのに、自分はなかなか話すことができないと悩みましたね。
職員さんの真似をして話そうとしても、ご利用者の反応はいま一つ。
落ち込みかけた時に、職員さんから信頼関係が大事ということを教えてもらいました。
確かにそうですよね?
信頼関係もない見ず知らずの大学生が、急に話しかけてきたら、ご利用者も戸惑いますし、何なら、憤りも感じるかもしれない。実習の中で、様々な経験をさせていただきましたが、本当に自分はこの世界に就職をして、やっていけるのかという思いを抱きました。
どうやって福祉系大学から介護施設に就職ししたのか?
大学には様々な施設からの求人が張り出されています。
私の大学は大阪なので、割合的には大阪の施設や会社からの求人が多かったかなぁ。
京都からの求人もあり、その中から私は2つの特別養護老人ホームを選び、応募。
内容はあまり記憶にありませんが筆記試験と、面接でした。
面接では自分なりにアピールをしたつもりですが、採用試験を受けた2施設とも落ちてしまいました。
その頃私はゼミにも所属していたので、ゼミの先生に2施設落ちたことを報告。
先生は励ましてくれましたが、やはり落ちたことはショックでしたね。
先生と話をしている中で、「あなたの住んでいる近くにゼミの先輩が住んでいて、しかも近くの施設に就職している先輩がいるよ」と教えてくれました。
2施設も落ちている私だったので、藁をもすがる思いでその先輩を紹介してほしいと、先生に懇願。
すると先生は、すぐにその先輩に連絡を取ってくれ、しかも、その先輩はわざわざ大学まで話をしに来て下さることになりました。
先輩と話をする中で、どんな施設なのか、そんな職員の人がいるのか、そもそも求人はしているのかなど、私から質問をたくさんして、その質問にその先輩は嫌な顔もせずに、一つ一つ答えて下さり感謝しかありません。
逆に、その先輩は就職活動中の私の気持ちも汲み取って、先輩も熱くどのような施設かなど、私に分かりやすく答えて下さったおかげで、私もイメージがすごくついて、また、求人もしていることだったので、先輩のいる施設に応募することにしました。
福祉系大学から介護施設に就職した際アピールしたこと
就職した施設の採用面接では、施設長を初め、施設の偉い方がずらりと前に並ばれ、その前に私が一人座っていたので、部屋に入った瞬間からめちゃくちゃ緊張したのを覚えています。
どんな質問をされたのかほとんど覚えていませんが、なぜこの仕事を選んだのかという質問をされたのだけは覚えています。
私は仕事を選んだ理由より先に、まずなぜ福祉系の大学を選んだのか、その大学で何を学んだのか、学ぶ中でどう感じ、どのような思いを抱いたのかをアピール。
ただ、この自分の抱いている思いは、全く揺るぎないものではあったので、私が述べている間に、質問もされましたが、自信を持って返答することができましたね。
自信を持って返答している間に、緊張していた私の頭と体はだんだんとほぐれていき、最後の方にはその面接が楽しく感じている自分がいることを覚えています。
就職面接では、中途半端な気持ちで面接を受けては相手にそれを見抜かれますし、どんなに不安でも、緊張していても、自分の中で揺るぎないものがあれば、それをうまく話せなくても、堂々とより熱く話すと、相手に気持ちが伝わって、きっと良い結果が生まれるのではないでしょうか?
福祉系大学から介護施設に就職した理由は身内だった話
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